「キャリー」を知る 前編〜キャリー数値をラウンドで活用する〜

今回はキャリーについて、深くお話していきます!
ご自身のクラブデータを測定する事の重要性と、データの考え方や活用方法についてお役に立てれば幸いです!
まずは「キャリー」について前後編にてお話していきます!
《キャリーとは》
キャリーについての簡単な説明については※「トラックマンレンジ機能紹介①」
でも軽くご紹介していますので、そちらもご覧ください!
飛距離の測定値は「練習ボールの実測値」と「コースボール換算値」の2つのデータを見る事が出来ます。
コースボール変換値をチェックしたい場合には必ず、モニターの「変換」ボタンをタップしてください。
※1階の場合は打ち上げとなる為、+3~5ヤード程度考慮してください。
さて、それではトラックマンレンジで集めたキャリー数値をラウンドでどのように活用すれば良いでしょうか?
今回はアイアンのキャリー数値の活用方法についてご紹介します!
《アイアンでのキャリー数値の活用方法》
まずは下の絵を見てみましょう!

※ピンまで残り130ヤード、エッジまで残り125ヤード
白い枠がグリーン、赤の矢印がピン、青い円が池だと思って下さい!
この場合、「池越えでグリーン手前のピンを狙う」という難しい状況ですね。
さてこの場合、皆さんはコースでアイアンの番手をどのように選びますか?
単純に「130ヤードが届くクラブ」とだけ考えているのであれば、池に入る確率が上がってしまうかもしれません。
この様な状況では「キャリーを何ヤード打てる番手か」をしっかりと考えた上で、番手を選ぶ事が重要になってきます。
今回の場合だとグリーン手前に池があるので、キャリーで125ヤードを打たないと池に入る、という事が分かりますね。
つまり「最低でも125ヤードをキャリーで打てる番手」を持つ必要があります。
「トータル飛距離が8番アイアンで130ヤード」のプレーヤーの場合
キャリーを測定すれば殆どが「120~125ヤード程度のキャリー」に収まるでしょう。
距離としては8番アイアンでピンに届く距離であっても、実際には完璧なショットを打たない限り池に入ってしまいます。
なので、このプレーヤーの場合には多少ピンをオーバーしても良いので、番手を上げて7番アイアンを選ぶのが正解になりますね。
この様にグリーンを狙うショットでは、トータル飛距離に加えて「この番手はキャリーで何ヤード打てるか」を知っておく事で、ラウンド中の番手選びに役立ちます!
特にアイアンは各番手のキャリーをしっかりチェックしておく事で、スコアアップにつながりますよ!
《キャリーの階段》

ゴルフは14本のクラブを使ってプレーをしますが、その理由は「違う距離をクラブごとに打ち分ける」為です。
なので、クラブごとに適切なキャリーの飛距離差が出ている必要があります。
まずは参考にUSLPGAツアーとPGAツアープロの各番手のキャリーを見ていきましょう!
番手ごとのキャリーの差は10ヤード前後あるのが理想的です
(ドライバー~3Wの差は除く)
上の表もおおよそ8~12ヤードくらいの間隔になっていますね。
また、クラブスピードが速くなる程、飛距離の差は大きくなります。
クラブスピードの速いPGAツアープロの方が、番手ごとのキャリーの差が少し大きくなっています。
《キャリーの差がとても少ない場合は?》
上の表の中で、キャリーの差が少ない箇所は赤く示しています。

例えば、USLPGAツアープロの7W~4番アイアンの飛距離の差は5ヤードしかありません。
この場合、キャリーの飛距離の差が少なすぎるので、クラブセッティングとしては7Wか4番アイアンはどちらか1本にした方が良さそうです。
USLPGAツアープロの場合、アイアンは5番アイアンからのプロが多数なので「4番アイアンは不要」と判断しているのでしょう。
《アマチュアゴルファーによくある事例》
一般のアマチュアゴルファーの場合には「3W~5Wのキャリー差」「ロングアイアンのキャリー差」が上手く出ていない場合が多くあります。
その場合には、「3Wは抜いて上がりやすい5Wを多く使う」「ロングアイアンを抜いてユーティリティを入れる」という様にクラブセッティングを工夫するのが良いです。
キャリーの差が出ていないという事は、どちらかは「不要なクラブ」か「難しすぎるクラブ」である可能性が高いという事。
難しい番手を使わないだけでも、ゴルフが簡単になりますよ!
《終わりに》
今回「キャリー」についてお話してきました!
キャリーの飛距離を把握する事で、「コースでの番手選びの参考」「クラブセッティングの参考」にする事ができます。
皆様も、トラックマンレンジで全てのクラブを練習する際には、各番手のキャリーの差をチェックしてみましょう!